2004-09-08 [長年日記]

[]『坂の上の雲(一)〜(八)』(司馬遼太郎,文春文庫)

一気に通読した。充実した読後感。面白い。大推薦だ!

日露戦争のはなし。日本がチェチェンやポーランド、北朝鮮になることを防いだ物語だ。昨今の北オセチアの報道をききつつ、武力に頼るロシアの略奪・強権政策はいまもむかしも全く変わっていないとあらためて思う。そして日本人でいられたことに感謝する。

弱者が強者に対抗するための戦略・作戦が参考になる。事例を集められるだけ集めて独自の原理を導く。総力を挙げて敵の弱点をつく。個々人のモチベーションの重要さ。トップの心構え、部下への権限委譲などなど。ビジネスに役立つことばかり。

8巻を手にして巻末の日本海海戦図をみるだけで感動した。この海戦図は美しすぎる。完璧な図というものは分野を問わず美しいものなんだ。『坂の上の雲』

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