2007-03-31 [長年日記]

[] 『風の男 白洲次郎』(青柳恵介,新潮社)

いま白洲次郎がブームなのか、ブームは去ったが余韻は残っているのか、近所の本屋では白洲次郎の本が平積みなのである。白洲次郎も白洲正子も知らなかったが、妻から借りたところたいへん面白かった。

中学から外車を乗り回し、晩年の愛車はポルシェ911。人生のスタート地点からして自分とは違うと思いつつも、政財界の要人との関わりの中での立ち位置がうらやましい。在野に身をおきながら、判断は常に素早く機敏であり、歯に衣を着せない。ゴルフコースのキャディさんからは好かれ、子供たちもすぐになつくという人柄。長身でスーツを着こなす写真は、男が見ても格好よすぎる。現在の日本が失いつつある真のエリート。自分のモデルとして理想的な存在かもしれない。『風の男 白洲次郎』

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