さきごろ東大で最終講義を行った中山先生の著作。すくなくとも今後10年は,著作権法のスタンダードといえば本書を指すことになると思う。
なにより全編に渡って未来志向で記されているのがいい。インターネットなど技術の進歩に法律が追いついていないという認識の下,著作権法の置かれた立場や問題点を指摘している。このへんは,レッシグなんかにも通じるところ。もちろん現行法の解釈も適切で,判例も豊富。
著作権法については,さいきん3,000円前後の本を数冊読んだが,本書1冊ででほとんどカバーできる。これで4,410円。安い。実務者,資格受験生,学生,誰にでもマジでお奨め。